当院では、現在、外来・入院含め総数約2000名の関節リウマチの患者様が治療を受けておられます。もちろん、この数は関西でもトップレベルです。
当リウマチ科におきましては、これらの患者様に対して、リウマチ科内科系スタッフと外科系スタッフが親密に連携をとって関節リウマチの総合的な診療を実践しております。常に最新の治療法を積極的に取り入れ、患者様に最適の治療を提供することをめざしています。リウマチ科は内科系医師6名と外科系医師1名で構成されています。内科系医師と外科系医師が連携し、関節リウマチの総合的な診療を行っています。大阪唯一の都道府県リウマチセンターとして、最先端の医療を届けうる環境を有しております。
また
南大阪地域一円の開業医(医院・クリニック)の先生方のご協力を得て、独自の「リウマチ診療のネットワーク」を形成し、各々の患者様の病状、生活環境、生活状況にあわせた有機的な診療体制の構築を心がけております。一昨年度よりリウマチ診療ネットワーク形成にあたりWeb上に参加型の
「リウマチ掲示板」(ただし、会員医療者限定用)を立ち上げました。主に南大阪地区のリウマチ診療に携わる先生方で、ご参加希望があれば一報ください。「関節リウマチ病診連携診療の充実」を一つの目標に掲げ、「かかりつけ医」の先生方との共同診療体制を、より強力に進めていくことにより南大阪地区全体のリウマチ診療の向上に努めてまいります。「関節リウマチの病診連携」に関しての情報につきましては、ご遠慮なく担当医または
松下(matsushi@ommc-hp.jp)までお尋ねください。
内科系では、関節リウマチおよびその類縁疾患の診断と薬物治療を中心に行っています。はじめて診断された患者様に病状を正しく理解していただくための教育、生活指導と症状にあわせた薬物治療を実践しております。その一環といたしまして、基本的に早期(病初期)の患者様を主な対象として、関節リウマチの病状評価、学習のための短期入院(リウマチ短期入院)を開始いたしました。また、従来の治療法にて対応困難な病状に対しましても、治験薬(一般に使用できる前の試験段階の薬剤)を含めた多数の治療選択肢を持って日々診療に当たっております。今や「付き合う病気」から「治せる病気(寛解ヘもちこめる病気)」へと治療の根本的概念をも変えつつある
『生物学的製剤』(炎症性サイトカインを中心とした炎症に関わる分子を特異的に標的とした各種新規薬剤)を用いた治療も積極的に行っております。近年わが国では立て続けに3種類の抗TNFα療法(レミケード、エンブレル、ヒュミラ)と抗IL-6受容体抗体療法(アクテムラ)が認可承認され、従来は難治性であった患者様にも大きな福音となっております。当科は、これら全ての薬剤に治験段階から関わり、全ての薬剤の豊富な使用経験を持つ全国でも指折りの施設です。本年度は更に、これら薬剤とは異なる作用機序をもちながら同等の効果をもつ新薬CTLA4-Ig(オレンシア;欧米では既に認可承認済)が本邦でも認可承認される予定でございます。これも難治性の患者様にとりましては新たな治療の選択肢の一つとなってくると思います。ほかにも、既に認可承認された抗IL-6受容体抗体アクテムラ(点滴製剤)の皮下注射製剤の臨床試験や、欧米では既に認可承認された抗TNF製剤である完全ヒト型化抗TNF抗体(ゴリムマブ)、PEG修飾化抗TNF抗体断片(セルトリズマブ)の臨床試験、欧米と同時進行の抗TNFナノボディ融合蛋白(ATN-103)や抗B細胞活性化因子抗体(LY2127399)の臨床試験、また、これら生物学的製剤に優るとも劣らぬ臨床効果により注目を集める新たな経口抗リウマチ剤(JAK3選択的阻害剤;CP690,550)の臨床試験にも参加協力中です。これらの
実施総数・使用経験数は、関西地区におきましては、大阪大学などの各大学病院を含めた中でもトップレベルにあります。単に数的に経験をこなすのではなく、これらの経験から得られた情報を対外的に発信し続けるよう心がけております。
また入院中の患者様に関しましては、アレルギー科医師との合同カンファレンス、看護師・リハビリ療法士との病棟カンファレンス、3科合同カンファレンス(看護師・薬剤師のスタッフ・チーム、アレルギー科・呼吸器科の専門医師との意見交換)を通じて、常に多角的な視点からのチーム医療を実践いたしております。このように、関節リウマチに対して様々な治療法を用いて治療することが可能ですので、関節リウマチや膠原病の患者様の治療など御相談していただければ専門情報を提供させていただきます。
■当科の過去3年間における入院患者の主要病名の内訳
平成19年度
(H19.4.1〜H20.3.31) |
関節リウマチ |
464 |
| 感染症(肺炎・腎孟腎炎など) |
37 |
| 悪性関節リウマチ |
17 |
| リウマチ性多発筋痛症 |
12 |
| 全身性エリテマトーデス |
10 |
| その他 |
90 |
| 合計 |
630 |
平成20年度 (H20.4.1〜H21.3.31) |
関節リウマチ |
321 |
| 感染症(肺炎・腎孟腎炎など) |
48 |
| 全身性エリテマトーデス |
19 |
| 悪性関節リウマチ |
10 |
| 強皮症 |
8 |
| その他 |
60 |
| 合計 |
466 |
平成21年度 (H21.4.1〜H22.3.31) |
関節リウマチ |
351 |
| 感染症(肺炎・腎孟腎炎など) |
48 |
| 悪性関節リウマチ |
25 |
| リウマチ性多発筋痛症 |
6 |
| 全身性エリテマトーデス |
5 |
| その他 |
90 |
| 合計 |
525 |
■関節リウマチ患者さんへの手術件数
| |
人工関節置換術 |
その他の上肢の手術(人工指関節置換術、手関節形成術など) |
その他の下肢の手術(ルリエーブル手術など) |
脊椎手術 |
| 肘関節 |
股関節 |
膝関節 |
平成18年度 (2006.4.1〜2007.3.31) |
8件 |
6件 |
16件 |
25件 |
8件 |
14件 |
平成19年度 (2007.4.1〜2008.3.31) |
16件 |
9件 |
14件 |
21件 |
8件 |
6件 |
| 佐伯 行彦 臨床研究部長・免疫疾患センター部長(併)・治験管理室長(併) |
| 卒業大学 |
大阪大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士(大阪大学) |
| 認定医 |
日本内科学会 |
| 専門医 |
日本アレルギー学会、日本リウマチ学会 |
| 指導医 |
日本内科学会、日本リウマチ学会、日本アレルギー学会 |
| 専攻分野 |
関節リウマチ、膠原病、アレルギー疾患 |
| 大島 至郎 免疫異常疾患研究室長 |
| 卒業大学 |
金沢大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士 平成11年2月12日 |
| 認定医 |
日本内科学会 |
| 専門医 |
日本内科学会、日本リウマチ学会 |
| 指導医 |
日本内科学会、日本リウマチ学会 |
| 専攻分野 |
関節リウマチ、膠原病、アレルギー疾患 |
| 松下 正人 リウマチ科医長 |
| 卒業大学 |
大阪大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士 |
| 認定医 |
日本内科学会 |
| 専門医 |
日本内科学会、日本リウマチ学会 |
| 指導医 |
日本内科学会、日本リウマチ学会 |
| 専攻分野 |
関節リウマチ、膠原病、アレルギー疾患 |
| 田中 枝里子 リウマチ科医師 |
| 卒業大学 |
埼玉医科大学卒 |
| 認定医 |
日本内科学会 |
| 専攻分野 |
リウマチ、膠原病、アレルギー疾患 |
| 辻 聡一郎 リウマチ科医師 |
| 卒業大学 |
金沢医科大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士(東京医科大学) |
| 認定医 |
日本内科学会 |
| 専門医 |
日本リウマチ学会 |
| 専攻分野 |
関節リウマチ、膠原病 |
■レジデント
| 秋田 鐘弼 リウマチ科医長 |
| 卒業大学 |
富山医科薬科大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士 平成18年1月19日 |
| 認定医 |
日本リハビリテーション医学会、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定スポーツ医 |
| 専門医 |
日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本手の外科学会(評議員) |
| 専攻分野 |
手・肘の外科、リウマチ、マイクロサージャリー |
リウマチ科では、初期研修を修了または修了予定の方で、各種リウマチ性疾患(関節リウマチや膠原病一般)の診療や臨床研究に興味のあるレジデントを随時募集しております。
更なる情報等、お問い合わせの連絡は松下(
matsushi@ommc-hp.jp)まで