当院の眼科では、常に「自分がこの病気になったらどうしてほしいか」ということを念頭において、説明・治療を行うように心がけています。また、白内障、緑内障、糖尿病網膜症に対する最新の手術設備を備えており、最良かつ最も安全な手術を提供できるように心がけております。
手術技術や手術器具の開発・改良にも力をいれており、米国アシコ社との手術器具共同開発、角膜混濁症例における白内障手術に対する新術式の提唱、眼内レンズ縫着術のより安全性の高い術式など、眼科医療技術の発展においても貢献しています。さらに、当科では緑内障に対する薬剤治療において、カスタム・メイドの治療を目指しています。すなわち、各症例での眼圧降下剤に対する感受性試験を行うことや、座位だけでなく仰臥位での眼圧も観察対象とすることにより、個々の症例に最も適した治療薬を選択することを目指しています。
白内障、緑内障、糖尿病網膜症、角膜疾患、黄斑部疾患、アレルギー性眼疾患、眼瞼下垂症、網膜血管閉塞性疾患、涙道疾患、ドライアイ、翼状片、結膜弛緩症、眼瞼疾患など
当科では、「もし自分がこの病気になったとすれば」という観点から、「自分であればしてほしい説明・治療」を行えるよう、できる限りわかりやすい説明を行い、患者様の立場に立った治療を行うことを常に心がけております。当科では眼科成人病を中心に積極的な治療を進めています。特に白内障や緑内障、糖尿病網膜症、血管閉塞性疾患などの、自覚症状の出にくい疾患については、基本的には受診全例にスクリーニングを実施し、早期発見・早期治療につとめています。平成15年より、当科にて提唱された緑内障治療における新しい眼圧評価法を導入し、個々の症例に最も適した治療薬を選択できるように計画しています。
当院眼科では、平成11年には300例弱の手術件数でしたが、年々手術件数は増加し、平成18年度には約790例の手術が施行されました。白内障では、99.8%の症例で超音波白内障手術を行っており、手術困難とされるような小瞳孔例、角膜混濁症例、チン小帯脆弱例、さらには水晶体脱臼例など眼内レンズ縫着を必要とするような症例でも積極的に手術を行っております。このような困難症例であっても合併症なく良好な成績をおさめています。また、手術の際には患者様・ご家族様に手術の内容を十分にご理解頂けるように、当科にて作成したビデオを使用して、詳しくわかりやすい手術説明を行うよう心がけております。また、御希望の方には説明ビデオ・DVDの貸し出しも行っております。
近年白内障手術の進歩により、術後合併症は減少してきてはいますが、完全にゼロにすることは非常に困難です。特に術後眼内炎は失明の頻度が極めて高い重大な合併症で、一般的に1000から2000例に1例の頻度で発症すると言われています。そこで、当科では術後合併症の減少に特に力を注ぎ、多くの方に安心な手術を受けていただけるよう努力しております。平成11年以降、5000例以上の白内障手術を施行しましたが、19年7月現在に至るまで術後眼内炎は発生しておりません。
緑内障では、点眼などの保存的治療では対応できないような重症例に対して、積極的に手術治療を行っております。一般的に緑内障手術は術中・術後合併症の頻度が白内障手術よりも高く、手術技術だけでなく術後の管理も重要ですが、当科では重大合併症の発生もなく、非常に良好な成績をおさめています。また、緑内障と白内障の合併症例では、白内障・緑内障同時手術も行っており、患者様の肉体的・精神的負担をできるだけ軽くできるように考慮しております。
白内障手術752件、緑内障手術7件、結膜弛緩症手術8件、眼瞼下垂手術3件など。
■平成18年度白内障手術術中・術後合併症
- 重大合併症 1件
(術後感染症0件、悪性緑内障0件、駆逐性出血0件、不可逆性角膜混濁0件、術後網膜剥離1件)
- 再手術を要した件数 1件
(網膜剥離1件、創部再縫合0件、残留水晶体吸引0件、眼内レンズ再固定1件)
当科では平成12年より白内障手術にクリニカルパスを導入し、患者様にもわかりやすく安定した入院サービスを提供できるように努力しています。さらも手術や入院生活をご案内できるビデオを作成していきますので、いっそう皆様により治療内容をわかりやすくし、安心して手術をうけていただけるものと考えています。
| 中尾 彰 眼科医師 |
| 卒業大学 |
近畿大学医学部卒 |
| 学位取得 |
医学博士(近畿大学) |
| 専攻分野 |
網膜硝子体、糖尿病網膜症、臨床視覚電気生理学 |